札幌高等裁判所 昭和38年(ネ)182号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔事実〕控訴代理人は「原判決を取り消す。被控訴人は控訴人に対し、原判決別紙目録記載の各不動産につき旭川地方法務局深川出張所昭和三二年二月二一日受付第五九三号買戻特約付所有権移転登記の抹消登記手続をせよ、右請求が認められない場合(1)控訴人が右目録不動産についてなした昭和三三年六月一二日付買戻権放棄は無効なることを確認する。(2)被控訴人は控訴人に対し、右物件につき旭川地方法務局深川出張所昭和三三年六月一三日受付第二〇〇一号買戻特約抹消登記の回復登記手続をせよ。(3)被控訴人は控訴人に対し、控訴人から金五三万円およびこれに対する昭和三二年二月二一日から同三五年九年二二日まで年一割八分の割合による金員を受取るのと引換えに前記目録記載の各不動産につき所有権移転登記手続をせよ。訴訟費用は、第一・二審とも、被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。(中略)
(控訴人の新主張)
(二)(予備的請求につき)控訴人の昭和三三年六月一二日の買戻権放棄の意思表示は、重要な動機と効果意思を缼いているから、無効である。従つて、買戻期間を経過しても控訴人は買戻権を失わず、買戻の請求をなしうるものである。
〔判決理由〕(予備的請求の新主張部分について)
控訴人は、また、昭和三三年六月一二日付の買戻権放棄の意思表示の無効確認を求めるのであるが、民事訴訟法上、このような過去の法律事実の有効無効を確認の対象とすることは、中間確認の訴の形式によつても、許されない。従つて、この請求は却下すべきものである。(伊藤淳吉 臼居直道 倉田卓次)